2015.06.22更新

保険会社の示談代行制度はいいことばかりかというと必ずしもそうとは限りません。まず、被害者側の立場に立った場合、交通事故を起こした加害者本人ではなく、保険会社が交渉に乗り出してくるので、被害者にとっては加害者不在のままで解決を図ろうとしているととられて被害感情が高まるというケースもよくあります。「加害者の謝罪の言葉が一言でも欲しいのにお金で解決しようとしている。」と思われるのです。また、保険会社が迅速な賠償を追求するあまり、いわゆるビジネス的な処理に終始してしまい、被害者の被害者感情が置き去りにされることがあってはなりません。このように、交通事故の被害者は、交通事故という不慮の事故によって平穏な日常生活に重大な支障を来された生身の人間です。ですから、交通事故問題の解決の本質は被害者の被害感情を慰撫することにあり(もっとも、時間を事故前の状態に巻き戻すことはできないので、これはとても困難な問題です。)、賠償額の提示はその手段に過ぎないということを常に忘れないようにしなければなりません。

 

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投稿者: 今村法律事務所

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